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高3アカデミックリテラシーで明学大の先生による講義「教養原論」を行いました<第8回>

11月19日(金)5・6時間目、高校3年生推薦進学コースの授業「アカデミックリテラシー」で、明治学院大学法学部法律学科の西田真之先生がオンデマンドで「教養原論」の講義をしてくださいました。

事前に身近なところから「法」を考えるため、ケーキの切り方について考える課題が出ていました。そして、「教養原論」全体の講義テーマ「『他者』と向き合う」を元に、「法の歴史からの考察(「他者」とは?)」と題して講義が行われました。「法」の歴史を知り、現在の争いごとの解決についていろいろと考えるきっかけになったようです。

生徒の意見・感想を紹介します。

  • 法律は思っていたより遠い話ではなく、とてもわかりやすくて興味を持ちました。トラブルの解決の仕方は一つではなく、その問題の状況に応じて、変えていくことが法の考え方であると知りました。予習で考えた自分の考えとは別の考え方も多くあって、とても面白かったです。早い者勝ちなんて小さい子の考え方なのかと思っていましたが、民法に書かれていることを知り、とても驚きました。
  • 世の中にはさまざまな問題が存在する。また、それと同時に問題の解決方法もいくつもある。その問題に合わせた解決方法を選択することが、スムーズに問題解決ができる一番の方法だと考える。第三者に介入してもらう方法が一番穏便に解決できることが多いけれども、その第三者の選任にはいくつものプロセスを踏む必要があるため時間を要する。よっぽどのことがない限り、自分もしくは自分達の力でスムーズな解決が導き出せる方法を考えたい。
  • 昔は人間だけでなく動物たちに対しても法律を適用し裁判を行っていたと知り、現代の私たちとの感覚の違いが面白いと感じた。トラブル解決には思っていた以上に様々な方法があった。また、場合によってはくじや早い者勝ちで何かを決めることが法律でも認められているということを知った。どの方法もいつでも最適な方法とは言えないため、臨機応変に解決策を使い分ける必要がある。
  • 私たちの生活の中ではあらゆる所でトラブルが発生するため、その解決として法は不可欠だと感じた。また解決方法はいろいろな考え方があるため、誰もが納得できるポイントを見つけることが重要だと思った。他者がいなければ法は適用されず法の意味はないため、法は他者によって成り立っていると思った。今回の講義を聞いて、小さなトラブルでも法律の考え方に沿って考えると様々な解決方法が導かれるのだと思った。法は難しいが、私たちの生活の中にも関わっていると感じた。
  • 「早い者勝ち」が民法にあるとは驚きだった。ケーキを兄弟間で分ける方法で親の絶対的権力による分け方は嫌だったので、他にも多くの分け方を学び、勉強になった。
  • 裁判は人間を相手としたものだと思っていたから、昔西洋では豚やネズミなどの動物を相手にし、またその動物にも弁護士がしっかりついていることに驚いた。講義の中で弁護士がしっかり弁護していたと知ったが、死刑に処されたという話だったから、逆に無罪を勝ち取ったことはあるのか疑問を抱いた。動物の気持ちは分からないからどうやって弁護していたのかも気になった。
  • ケーキを平等に分ける方法を、法律を用いて解決する面白さを学ぶ事が出来た。ケーキを分ける方法は、兄弟の一方がケーキを切り、他方がケーキを選択する権利を持つ方法がとても良いと思った。大きさを平等に切らないと自分自身が損してしまうという心理が働く事を利用しお互いのバランスを保っている事に、とても納得できた。身の回りでも、お互いに妥協点を見つける事で両者が平等な関係になる。私達は自分自身が得したい気持ちから、他者の気持ちを考慮する事を忘れてしまう事がある。これから私は他者との妥協点を見出し、お互いがバランスを取る事が出来るような関係を築いていきたいと思う。
  • トラブルの解決の導き方では、私が普段行っている方法もあった。特に運を天に任す方法はよく行う。しかし、運が自分の味方になってくれなかった後に、良くないことを言ってしまう時がある。解決するためには、妥協ポイントを見つけることが重要だと学んだので、これからはそれを意識していきたい。
  • 裁判は人間だけのものだと思っていたから、昔は動物にも裁判手続きをとっていたことに驚いた。兄弟のケーキの争いは、私はじゃんけん以外思いつかなかった。他にも様々な案があったが、それぞれにデメリットもあって、状況にあった解決策を選択する必要があるし、これを実際に行うのが法律の世界だと学んだ。他人とのトラブルの解決には複数のオプションを用意し、選択する力が必要だと分かった。
  • 法には多くの種類があって、様々な場面で臨機応変に使われることを知りました。しかし、どれだけ多く存在するとしても、法だけでは裁くことができない問題も存在します。問題が起きた時、どちらにも非があって、どちらにも言い分があり、そのどちらも見つめていかないといけないと分かりました。今後は、自分の気持ちや意見だけでなく、相手のことも考えて取り組んでいきたいです。
  • 論理的思考が身についていれば物事を考える時、合理的に考えることができると思っていたが、今日の講義を聞いて法学的思考も大切だと思った。
  • どんな人も幾多の法律によって生活やその安全性が保障されていることを再確認した。特に、兄弟間でのケーキの均等な切り分け方という例を考えると、起こった問題に対して当事者全員に平等となるように対処していくことの大変さが実感できた。またその答えは一通りではなく、様々な状況や条件によっていくつもの方法があり、誰もが納得する形で問題を対処していくことが大切だと学んだ。